Japanische Klassiker mit Furigana
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かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Lesen Sie 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.178 Zeichen · 159 Bildschirme
「それでたくさんのいろいろの人が、そのお方の所に伺って、お教えを乞うたと有仰るのね?」
「そうなのだよ、そうなのだよ。そんなに根気のよい、そんなに誠心の敬虔のお心を持ったお方なら、私達の持っている心の病気や、体の病気を癒して下されて、幸福な身の上にして下さるかもしれないと、悩みを持ったたくさんの人達が、そのお方の所へ伺って、自分たちの悩みを訴えたのだよ」
「するとそのお方がその人達の悩みを、みんな除去って下すったのね」
「解り易い言葉でお説きなされて、心の病気と体の病気を、みんな除去って下されたのだよ」
「それでだんだん信者が増えて、大きな教団になったと有仰るのね」
「そうなのだよ。そうなのだよ」
「そのお方どんなお方ですの?」
「わしのような老人なのだよ」
「そのお方の名、何て有仰るの?」
「信者は祖師様と呼んでいるよ。……でも反対派の人達は『飛加藤の亜流』だと云っているよ」
「飛加藤? 飛加藤とは?」
「戦国時代に現われた、心の邪な忍術使いでな、衆人の前で牛を呑んで見せたり、観世縒で人間や牛馬を作って、それを生かして耕作させたり、一丈の晒布に身を変じて、大名屋敷へ忍び込んだり、上杉謙信の寝所へ忍び、大切な宝刀を盗んだりした、始末の悪い人間なのだよ」