Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんかん
俊寛
倉田 百三
Lesen Sie 俊寛 (しゅんかん) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.192 Zeichen · 88 Bildschirme
そのくせやはり毎日お参りしていらっしゃるようです。
この時雷のとどろくごとく、大いなる音響きわたる。
成経 あゝ、また山が荒れるな。
康頼 ではあしたは雨ですぞ。あの山が荒れるときっとふもとには雨が降るのだから。
成経 あしたは船の姿も見られますまい。雨降りの日ぐらいわしは不幸な気のすることはない。わしはあなたのように信心はなし、雨の漏るあばら家で衣の袖をぬらしながら、物思いにふけると、さびしいことばかり考えられます。希望の影も見失うて、いちばんさびしいことをさえ考えますよ。……死のことをさえ。
康頼 (身ぶるいする)それを言うのはよしてください。わしはそれを考えるのを恐れているのですから。きっといい日が来ますよ。成経殿。わしたちは希望を失いますまい。権現様のご利生でもきっと迎えの船が来て、都へかえることができるでしょう。
成経 それはあの山から煙の出ない日を待つよりも、はかないことかもしれない。
康頼 でもあの山で硫黄を取って、集めてそれを漁師の魚や野菜と交換しなかったら、わしたちはどうして生きてゆくのでしょう。
成経 あの年に一度九州から硫黄を取りに来る船に頼んで、せめて九州の地まで行くことはできますまいか。