Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふしゅう

俘囚

海野 十三

Lesen Sie 俘囚 (ふしゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.938 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

「飲まなきゃ、滋養浣腸をしよう。注射でもいいが」

「ひと思いに殺して下さい」

「どうして、どうして。おれはこれから、お前を教育しなければならないのだ。さア、横になったところで、一つの楽しみを教えてやろう。そこに一つの穴が明いている。それから下を覗いてみるがいい」

覗き穴――と聞いて、あたしは頭で、それを急いで探した。ああ、有った、有った。腕時計ほどの穴だ。身体を芋虫のようにくねらせて、その穴に眼をつけた。下には卓子などが見える。夫の研究室なのだ。

「なにか見えるかい」

云われてあたしは小さい穴を、いろいろな角度から覗いてみた。

あった、あった。夫の見ろというものが。椅子の一つに縛りつけられている化物のような顔を持った男の姿! 着ているものを一見して、それと判る人の姿――ああ、なんと変わり果てた松永青年! あたしの胸にはムラムラと反抗心が湧きあがった。

「あたしは、あなたの計画を遂げさせません。もうこの穴から、下を覗きませんよ。下を見ないでいれば、あなたの計画は半分以上、効果を失ってしまいます」

「はッはッはッ、莫迦な女よ」と、夫は、暗がりの中で笑った。「おれの計画しているものはそんなことじゃない。