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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふしゅう

俘囚

海野 十三

Lesen Sie 俘囚 (ふしゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.938 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

博士が餓死をされたのは、睡っているうちにこの壺が卓子の上から下ろされた結果です」

一座は苦しそうに揺いだ。

「しかし博士は、何かの原因で精神が錯乱せられた。そしてあの兇行を演じたのです。小さいパイプの中を抜けることは、その手足を一時バラバラに外し、一旦向う側へ抜けた上、また元のように組立てれば、苦もなく出来ることです。それを考えないと、あの金庫の部屋に忍びこんだことが信ぜられない。これで私の説が滑稽でないことがお判りでしょう」

やがて帆村は一同を促して退場をすすめた。

「あの夫人はどうしたろう?」

と部長が、あたしのことを思い出した。

「魚子夫人はアルプスの山中に締め殺してあると博士の日記に出ています。さあ、これからアルプスへ急ぐのです」

人々はゾロゾロと室を出ていった。

「待って!」

あたしは力一杯に叫んだ。しかしその声は彼等の耳に達しなかった。ああ、馬鹿、馬鹿! 帆村探偵のお馬鹿さん! ここにあたしが繋がれているのが判らないのかい。夫は、あの井戸の蓋の穴から逃げ出したのだ。呪いの大石塊は、彼に命中しなかったのだ。ああ今は、あたしには餓死だけが待っている。