Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
げんろくじゅうさんねん
元禄十三年
林 不忘
Lesen Sie 元禄十三年 (げんろくじゅうさんねん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.586 Zeichen · 42 Bildschirme
問題を入れた扇箱
一
「いや、勤まらぬことはありますまい。」
土屋相模守は、じろりと二人を見た。
「勤まらぬといってしまえば、だれにもつとまらぬ。一生に一度のお役であるから、万事承知しておる者は、誰もないのです。みな同じく不慣れである。で、不慣れのゆえをもってこの勅使饗応役を御辞退なされるということは、なんら口実にならんのです。御再考ありたい。」
しかし、一、二度押し返したうえで引き受ける習慣になっていた。
浅野事件の前年だった。
元禄十三年三月三日に、岡部美濃守と立花出雲守が、城中の一室で土屋相模守の前に呼び出されていた。土屋相模守は老中だった。
年に一回京都の宮廷から、公卿が江戸に下って、将軍家に政治上の勅旨を伝える例になっていた。その天奏衆の江戸滞在中、色いろ取持ちするのが、この饗応役だった。毎年きまったことなのに、関東では一年ごとに、諸大名が代って勤めることになっていた。
初めてつとめるのだし、大役だしするから、天奏饗応役に当てられた諸侯は、迷惑だった。心配だった。形式的にも、一応は辞退したかった。
饗応役には、正副二人立つのだった。