Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とうせいかつしゃ

党生活者

小林 多喜二

Lesen Sie 党生活者 (とうせいかつしゃ) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.537 Zeichen · 130 Bildschirme

Aozora Bunko

と云えないでいることに気付いた。それで、

「君何時に寝るんだい?」

と訊いてみた。

すると「大抵今頃……」と云った。

「じゃ寝ようか。僕の仕事も一段落付いたから。」

私は立ち上がって、あくびをした。

蒲団は一枚しか無かった。それで私は彼女が掛蒲団だけを私へ寄こすというのを無理に断って、丹前だけで横になった。電燈を消してから、女は室の隅の方へ行って、そこで寝巻に着換るらしかった。

私は今迄(自分の家を飛び出してから)色々な処を転々として歩いたので、こういう寝方には慣れていたし、直ぐ眠れた。然し女のところは初めてだった。さすがに寝つきが悪かった。私はウト/\すると夢を見て直ぐ眼をさました。それが何べんも続いた。見る夢と云えば、追いかけられている夢ばかりだった。夢では大抵そうであるように、仲々思うように逃げられない。そして気だけが焦る。あ、あっ、あっ、あ、あ……と思うと、そこで眼が覚めた。ジッとしていると、頭の片方だけがズキン、ズキンと鈍くうずいた。私は殆んど寝たような気がしなかった。そして何べんも寝がえりを打った。――然し笠原は朝までたゞの一度も寝がえりを打たなかったし、少しでも身体を動かす音をさせなかったのである。