Japanische Klassiker mit Furigana
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にゅうばい
入梅
久坂 葉子
Lesen Sie 入梅 (にゅうばい) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme
とこの時はじめて叱った。
「でもあんまりです。一言の挨拶もなしに、行くなんて、わしを何と思っている、わしはおはると……」
作衛の言葉尻を追究することはどうしても私には出来なかった。それは当然わかっていることだった。その夜、作衛がおはるの居た部屋で長い間しょんぼり坐っているのを見た。死んだおはるの位牌の前に坐っていた作衛よりは、やはり年をとっていた。それからまもなく、おはるの荷物をとりに若い青年が自転車に乗って来た。真面目そうないい感じの人でおはるにはもったいないとさえ思った。丁度、この時も作衛は居らず無事に青年は帰って行った。
そして一カ月、私は夜もろくに寝ずに出品の製作にはげんだ。昔、夫と一しょにききに行ったコンサートの曲目や、好きな小説を題にしたりして六十点ばかりいろいろこしらえた。幸い、援助して下さる方が二三人いて、布のこと、会場のことなど、すっかり御世話になった。私は「芥川龍之介の秋」という題のセンターが自分では一番気に入った。セピアの中にあいの線を活かしたさびしいものだった。行雄が傍に来て一つのネクタイを指し、これがいいと云ったのは、シューマンの歌曲の中の「うるわしの五月」