Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうやくかいてんだん
共軛回転弾
海野 十三
Lesen Sie 共軛回転弾 (きょうやくかいてんだん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.359 Zeichen · 21 Bildschirme
が、彼らにもようやくチャンスは巡り来り今や彼等は駿馬の尻尾の一条を掴んだような状況にあった。というのは、たまたま燻製屋台へ買いに来た金博士の若いお手伝いの鉛華をルス嬢が勘のいいところで発見、そこへベラントが特技を注ぎ込んで、たちまち鉛華をおのれたちの薬籠中のものとしてしまったからである。
「旦那さまぐらい燻製ものに理解がおありになり、そして燻製ものをお好みになる方は世界に只お一人でございますわよ」
と、鉛華も遂に本当のことをぶちまける。いよいよチャンスは来たぞと、燻製屋に化けこんで苦労のかぎりを今日まで尽していたルスとベラントは、うれしさが腹の底からこみあげてくるのを一生懸命に押し戻し、
「まあ、そういう頼母しい御方さまに巡り会いますなんて、神様のお引合わせですわ」
「そうだとも。それに……ちょっとこっちへ来てください、美しい鉛華さん」
「あら、お口がお上手なのね。警戒しますわ」
「いやなに、ざっくばらんの話ですが、貴女が金博士にわれわれをとりもって下されば、博士の貴女に対する信頼は五倍も十倍も増しますよ。俸給も上るでしょうし、うまいものも喰べられる。そればかりじゃない、われわれも儲けの一部を貴女に配当します。