Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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めいどこうしんきょく

冥土行進曲

夢野 久作

Lesen Sie 冥土行進曲 (めいどこうしんきょく) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.807 Zeichen · 50 Bildschirme

Aozora Bunko

万が一にも助からないようにピストルで頭を撃って……するとすぐ扉をノックして十四五の可愛い顔のボーイが這入って来た、眼をマン丸くしてお辞儀をした。

「何か御用ですか」

私はすっかり張合が抜けてベットに長くなって寝たまま金を渡した。

切符を買って来たボーイは妙にニコニコしながら両手を揉んだ。

「御夕食後御退屈ならホテルのダンスホールにおいでになりませんか。すぐこの下ですが」

私は十二分の好奇心をもって、夕食もソコソコに階下のダンスホールにいって見た。そこで何事か起るに違いないといったような予感に打たれたが、しかしダンスホールには何等変った事がなかった。しかも東京の騒動が利いていたせいか、踊る客人は極めて僅少で、ただ一人若い医者らしいスマートな男が、一人で噪いで踊っているのを、大勢の女がヤンヤと持て囃しているだけであった。その男は皮膚が薄赤くて髪毛と眉毛が黄色く薄い男であったが、あんまり朗らかで愉快そうに見えるから、私は云い知れぬなつかし味をおぼえながら眺めているところへ、一おどり踊り終ったその男は、桃色に染った口をハンカチで拭き拭きすぐ私の傍の安楽椅子へ来てドッカリと腰をかけた。