Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふゆのはなび
冬の花火
Lesen Sie 冬の花火 (ふゆのはなび) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.986 Zeichen · 44 Bildschirme
これでは全く、酒を飲んでひとに乱暴を働きたくなるのも、もっともな事だと、そう思いませんか。いっそもう誰か田舎女をめとって、と考えた事もありましたが、白足袋や主婦の一日始まりぬ、そのあなたの美しいまぼろしが、いつも眼さきにちらついていながら、田舎女の、のろくさいおかみさん振りを眺めて暮すのは、あんまりみじめです。私もみじめですし、また、そんな事は何も知らずにどたばた立ち働いているその田舎女にも気の毒です。数枝さん、私はあなたのためにもう一生、妻をめとられない男になりました。島田の出征の事は、私は少しも知りませんでした。島田の小説がこの数年来ちっとも発表されなくなったのも、この大戦で、小説家たちも軍需工場か何かに進出して行かざるを得なくなったからだろうくらいに考えていました。しかし、新作の小説が出なくても、私の手許には、以前の島田の本が何冊も残っています。あまりのろわしくて、焼いてしまおうかと思った事もありましたが、何だかそれは、あなたのからだを焼くような気がして、とても私には出来ませんでした。あの島田の本を、憎んでいながら、それでも、その本の中のあなたが慕わしくて、私は自分の手許から離す事が出来なかったのです。