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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふゆがれ

冬枯れ

徳永 直

Lesen Sie 冬枯れ (ふゆがれ) von 徳永 直 (とくながすなお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.850 Zeichen · 48 Bildschirme

Aozora Bunko

「親方も、元気でよかですな」

「いんにゃ、もう昔のごつぁにゃたい」

きかん気の業突の親爺は、相変らず尻端ょりで、話の合間ちょくちょくたっては小僧を叱りちらしている。土間の暗いところで糠を浴びた印半纏の男たちが、鷲尾の昔と同じように働いていた。そんな様子をグルグル見廻しながら、そっと帳場格子の向うをみると、二十二三の痩形の、文金だか島田だかに結っている娘がお針をしているのだが、どうも見当がつかなかった。

「愛子、お茶もってきなはり……」

親爺が呼ぶと、件の娘がたちあがって不愛想なものごしで、茶盆をかかえてきた。

「ヘェ、あァちゃんですか?」

少し顔を反向けている娘をみて、鷲尾は思わすジロジロとみつめた。福々しい幼顔はどこにも残って居らず、骨太にすくすくとのびた娘だった。青白い頤の角ばりや、メリンスの羽織を着ている肩の削げたあたりに、どっかただごとでなかったような、暗いとげとげしさが残っているのをすぐ感じながら……。

「大きゅうなりましたなァ、ほんとに――」

そんな言葉が自然に出た。

「なァンのぬし、年齢ばかりおッとって――、昨年なァ得知れンこつば仕出来ゃァたもンだけん……」