Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おとめのきとアブ・サルガ
処女の木とアブ・サルガ
野上 豊一郎
Lesen Sie 処女の木とアブ・サルガ (おとめのきとアブ・サルガ) von 野上 豊一郎 (のがみとよいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.098 Zeichen · 20 Bildschirme
皆きたないなりをして、跣足だった。子供たちも交っていたが、子供たちと母親たちの区別は見わけがつかないほどだった。あの憐むべき母親たちが此の木の枝にきれっぱしを結びつけて祈るところを想像すると、人間の迷信は何千年もそういった習慣から脱しきれないものと見えて、ひとごとではなく思われた。
「処女の木」の近くに一つの古井戸があって、水が湧いていた。マリアがその水を汲んで赤ん坊のキリストのむつぎを洗った所だというので神聖視され、付近の他の井戸の水はすべて飲めないのに、その井戸の水だけは飲めるそうで、それも聖母の余徳であろう。尤も回教徒のアラビア人がそれをありがたがるのはどういう解釈だか聞き洩らしたが。サイドはおいしそうにそれを飲んだ。私も勧められたけれども、クリスチャンでも回教徒でもない私は恵みの分け前にあやかる特権を辞退した。
しかし、エジプトの古い伝説に拠ると、その井戸は大昔からアイン・アシュ・シェムス(日の泉)と呼ばれ、ヘリオポリス地方の主神ラー(日の神)が初めて此の世界に現れた時、まず此の泉の水で顔を洗ったといわれている。五千年前にはそういった言い伝えで神聖視されていたのが、その後エジプトの宗教は衰え、千九百四十一年前にマリアがイスラエルから逃げて来て赤ん坊のむつぎを洗濯をしたので、そのために今は有名になっ