Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はつこい
初恋
矢崎 嵯峨の舎
Lesen Sie 初恋 (はつこい) von 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.226 Zeichen · 39 Bildschirme
鄙の珍らしい娘の目にはさすがにこの景色が面白いと見えて、たびたびああいい景色と賞めた。
途中では出遇ッた人もまれであッた。初め出遇ッたのが百姓で、重そうな荷をえッちらおッちら背負ッていたが、わざわざ頬冠りを取って会釈して往き過ぎた。次に出遇ッたのが村の娘で、土堤の桑の葉を摘みに来たのか、桑の葉の充満た目籠をてんでん小脇に抱えていたが、われわれを見るとこそこそ土堤の端の方へ寄ッて、立ち止まッて,「あれはどこ様の嬢様だが、どこさアへ往かッせるか」などと噂をしていた。その次に見かけたのが農家の小児で、土堤で余念なく何やら摘んでいたが、その中一人が何か一言言ッたのを相図に、真暗三宝駆け出した,それから土堤の半腹まで往き、はるかにこちらをふり向いたが、上から勘左衛門が手招ぎをしたら、またわイわイと言ッて一目散に駆け下りてしまッた。
勘左衛門の来たのはわれわれの興を増す種であッた。この男が歩きながら始終滑稽を言ッていたので、途中は少しも退屈せず、いつの間にか境駅のこちらの渡し場まで来た。渡守はわれわれの姿を見るといきなり小屋から飛び出して、二ツ三ツ叩頭をしてそして舟を出した。