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Japanische Klassiker mit Furigana

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はつこい

初恋

矢崎 嵯峨の舎

Lesen Sie 初恋 (はつこい) von 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.226 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

さてしばらくここに休んでいたが、自分たちの組が大人を催促して、山奉行に別れて、再び蕨採りに出かけた。今度は出かけるや否や、すぐちりぢりになッて採り始めた。自分は娘の傍を離れず、娘が採るたびに自分の採ッたのと比較して見て、負けまいと思ッて励んでいたが、この時はもウ蕨に気を採られて、娘のことは思ッてはいなかッた,ト言ッて忘れてもいなかッたので,娘の傍にいるということは、闇に知ッていたので、いわゆる虫が知ッていたので,――その飄えるふりの袂、その蹴返す衣の褄、そのたおやかな姿、その美しい貌、そのやさしい声が、目に入り耳に聞えるので,――その人の傍にいるとどこかかすかに感じていたので,それゆえ一層楽しかッた。不意に自分は向うの薄暗い木の下に非常に生えているところを見つけた。嬉しさの余り、声を上げながら駆け寄ッて、手ばしこく採ろうとすると、娘も走けて来て採ろうとするから、採ッてはいけないと娘をささえて、自分一人で採ろうとした,がいけなかッた,自分は今まで採り溜めたのを、風呂敷へ入れて提げていたが、それを今すッかり忘れて、その風呂敷を手離して、娘と手柄を争ッたので、風呂敷の中から採ッたのが溢れて、あたりに散るという大失敗、あわてて拾い集めるうちに、娘は笑いながら、一ツも残さず採ッてしまッた。