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Japanische Klassiker mit Furigana

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はつこい

初恋

矢崎 嵯峨の舎

Lesen Sie 初恋 (はつこい) von 矢崎 嵯峨の舎 (やざきさがのや) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.226 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

しかしかつて娘が折ッてくれた鶴、香箱、三方の類はいまだに遺身として秘蔵している。

ああ皆さん、自分は老年の今日までもその美しい容貌、その優美な清しい目、その光沢のある緑の鬢、なかんずくおとなしやかな、奥ゆかしい、そのたおやかな花の姿を、ありありと心に覚えている……が……悲しいかな、その月と眺められ、花も及ばずと眺められた、その人は今いずこにあるか。そのなつかしい名を刻んだ苔蒸す石は依然として、寂寞たるところに立ッているが、その下に眠るかの人の声は、またこの世では聞かれない,しかしかくいう白頭の翁が同じく石の下に眠るのも、ああもウ間のないことであろう。まことに人間の一生は春の花、秋の楓葉、朝露、夕電、古人すでにいッたが、今になッてますますさとる。初めて人をなつかしいと思ッた、その蕾のころはもちろん、ようよう成人して、男になッて、初めて世の中へ出た時分は、さてさて無心なもの気楽なもの、見るもの聞く物皆頼もしい,腕はうなる、肉はふるえる、英気勃々としてわれながら禁ずることが出来ない,どこへどうこの気力を試そうか、どうして勇気を漏らそうかと、腕をさすッて、放歌する、高吟する、眼中に恐ろしいものもない、出来なさそうな物もない、何か事あれかし、腕を見せようと、若い時が千万年も続くように思ッて、これもする、あれもしたい