Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme
そうして、つい身につまされて、先刻からお宮の話を聞きながらも、私は自分とお前とのことに、また熟と思入っていた。「お雪の奴、いま頃は何処に何うしているだろう? 本当に既う嫁いているか。嫁いていなければ好いが、嫁いて居ると思えば心元なくてならぬ。最後には自分から私を振切って行って了ったのだ。それを思えば憎い。が、元を思えば、皆な此方が苦労をさしたからだ。あゝ、悪いことをした。彼女も行末は何うなる身の上だろう? 浅間しくなって果てるのではなかろうか?」としみ/″\と哀れになって、斯うして静としてはいられないような気がして来て、しばらくは、私達が丁度お宮等二人のように思われていたが、「いや/\お雪が、お宮と同じであろう道理が無い。自分がまた吉村であろう筈もない。私に、何うして斯ういう女を、終に斯様な処に来なければならぬようにするような、そんな無惨なことが出来よう!」と、私は少しく我れに返って、
「けれども其の人間も随分非道いねえ。そんなにして何処までも、今まで通りに夫婦になっていてくれというほどならば、何故、宮ちゃんが其様なにして尽している間に、少しはお前を可愛いとは思わなかったろうねえ? お前が可愛ければ、自分でも確乎せねばならぬ筈だ。