Japanische Klassiker mit Furigana
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
Lesen Sie 別れたる妻に送る手紙 (わかれたるつまにおくるてがみ) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.985 Zeichen · 103 Bildschirme
「これに書いて意味を教えて下さい。」というから巻紙に記して、講釈をして聞かせて遣った。「……昨夜間潭夢落花。可憐春半不還家。江水流春去欲尽……」という辺は私だけには大いに心遣りのつもりがあった。
飯は済んだが、私はまだ女を帰したくなかった。
お宮は、心は何処を彷徨いているのか分らないように、懐手をして、呆然窓の処に立って、つま先きで足拍子を取りながら、何かフイ/\口の中で言って、目的もなく戸外を眺めなどしている。
「あなた、一寸々々。」
と、いうから、「えッ何?」と、立って、其処に行って見ると、
「あれ、子供が体操の真似をしている。……見ていると面白いよ。」と、水天宮の裏門で子供の遊んでいるのを面白がっている。
私は、「何だ! 昨夜はあんな思い詰めたようなことを言って、今朝の此のフワ/\とした風は? ……」と元の座に戻りながら、不思議に思って、またしても女の態度を見戍った。
すると、女は、フッと此方を振向いて、窓の処から傍に寄って来ながら、
「あなた、妾を棄てない? ……棄てないで下さい!」と、言葉に力は入っているが、それもまた口の前から出るのやら、腹の底から出たのやら分らぬような調子で言った。