Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こくこく
刻々
宮本 百合子
Lesen Sie 刻々 (こくこく) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.401 Zeichen · 73 Bildschirme
酔っぱらいは保護室へぶちこまれてからも、
「僕ァ……ずつに、ずつに口惜しいです。僕ァこんなところで……僕ァダダ大学生です!」
声を出して咽び泣いている。
「五月蠅え野郎だナ。寝ねえか!」
眼の大きい与太者がドス声でどやしつけている。
「ねます! ねますッ。僕ァ……口惜しいです。僕ァ……ウ、ウ、ウ……」
第二房でも眼をさまし、鈍い光に照らされ半裸体の男でつまっている狭い檻の内部がざわつき出した。
「何だ、メソメソしてやがって! のしちゃえ、のしちゃエ!」
看守は騒ぎをよそに黒い外套を頭からすっぽり引きかぶって、テーブルの上に突っぷしている。
物も云わず拳固で殴りつける音が続けざまにした。暫くしずまったと思うと、
「アッ! いけねえ※(感嘆符二つ、1-8-75)」
とび上るような声が保護室で起った。
「仕様がねじゃねえか。オイ、オイ、そっち向いた、そっち向いた」
「旦那! 旦那! あけてやって下さい!」
「旦那すんませんがあけて下さい。此奴、柄にもなく泡盛なんか喰いやがって……」
「フッ! 臭せェ!」
誰かの上に吐いたのだ。
自分は今野の体が心配で半分そっちへ注意を引かれた心持で朝十分間体操をやる。