Japanische Klassiker mit Furigana
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けんのよんくんし
剣の四君子
吉川 英治
Lesen Sie 剣の四君子 (けんのよんくんし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.514 Zeichen · 22 Bildschirme
別名、長巻とも称んでいる。
その寸法は、およそ三尺の刀身へ、二尺二、三寸の柄をつける。三尺以上の刀になれば、それに三尺もある長柄をすげる場合もある。
林崎甚助は、天文十六年の生れで、その年少十四、五歳の頃は、ちょうど永禄年間に当り、戦国の英雄が諸州に覇を興した頃であったから、長柄の流行は、旺を極めて、戦場ばかりでなく、平時でも引っ提げて歩く者があった。
織田信長は、その頃、自己の歩兵隊に、刀の長サ三尺、柄四尺という長柄を揃えて持たせて、敵陣へ突貫させて、いつも敵の一陣を縦横刺撃して駈け崩したということである。もっとも、それから間もなく鉄砲が渡来して全国に行き亙ったので、後には、第一陣鉄砲隊、第二陣長柄隊というふうに、戦術の編制は変って来たが、とにかく甚助の少年頃には、ふと物置小屋を覗いても、長柄の錆びたのが一本や二本は転がっている程だった。それほど普及された兵具であった。
薪切りに、甚助が持ち馴れたのも、父の代に、戦場から束にして分捕って来た物のような中の一本であった。
それも、何のためか知らないが、母の楡葉から、
「枯れ木を拾うは百姓の子ぞ、そなたは、梢の木を、長柄で伐ろして来やれ。