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Japanische Klassiker mit Furigana

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けんきょう

剣侠

国枝 史郎

Lesen Sie 剣侠 (けんきょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.961 Zeichen · 310 Bildschirme

Aozora Bunko

が、云うまい理屈は嫌いだ! 悪人に徹底しようぞ。ワッハッハッ、拙者は悪人! 悪人なるが故に義理はいらぬ。そこで恋しい女があれば、理不尽であろうと奪って逃げる。そこで澄江を奪ったのよ。悪人であれば人情は無益、こっちの命のあぶない瀬戸際、そうなっては恋女も情婦もない、人質、人楯、生ける贄、土足にかけてこの有様だ! かかれ秋山、かかれ主水!、一寸と動かば振り冠った刀、澄江の上に落ちかかるぞよ!」

悪人の本性を如実に現わし、左右に向かってこう喚くや、月光にドギツク振り冠った刀を、上げつ下げつ切る真似をして、陣十郎は心よげに笑った。

切歯はしたが澄江の命があぶない、要介も主水もかかりかね、足ずりをして躊躇った。

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が、その時澄江が叫んだ。

「躊躇はご無用妾を殺して、陣十郎をお討取り下さりませ。……まずこの如く!」と繊手を揮った。

「ワッ」と陣十郎が途端に叫び、飛び退くと刀を肩に担ぎ、不覚にも一方へよろめいた。

そこを目掛けて、

「二つになれ!」と、切り込んだは主水の刀であった。

音!

鏘然と一合鳴った。

陣十郎が払ったのである。

と見て取って翻然と、要介は無手で躍りかかった。