Japanische Klassiker mit Furigana
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けんきょう
剣侠
国枝 史郎
Lesen Sie 剣侠 (けんきょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.961 Zeichen · 310 Bildschirme
……ご承知のこととは存じますが、木曽福島には毎年半夏至の候、大馬市がございまして、諸国から馬持や博労が集まり、いくらとも知れないたくさんの馬の、売買や交換が行なわれ、大賑いをいたします」
「木曽の馬市なら存じて居る。日本的に有名じゃ」
「荒っぽい大金の遣り取りが行なわれますのでございます」
「もちろんそれはそうだろうな」
「そこを目掛けて諸国の親分衆が、身内や乾児衆を大勢引連れ、千両箱や駒箱を担ぎ、景気よく乗り込んで行きまして、各自の持場に小屋掛けをしまして、大きな盆を敷きますので」
「つまり何だな博奕をやるのだな」
「へい左様でございます。その豪勢さ景気よさ、大相もないそうでございます」
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「賭場をひらくとは怪しからんではないか」
「などと仰せられても福島の賭場、甲州身延山御会式賭場と一緒に、日本における二大賭場と申し天下御免なのでございますよ」
「ふうんそうか、豪勢なものだな」
「本名は井上嘉門様、西野郷の馬大尽様が、この馬市でお儲けになる金高、大変もないそうでございます」
「云わずと知れた、そうだろうな」
「そこで親分方の乾分衆が、押しかけて行って無心をなさる」
「成程な、有りそうなことだ」