Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうさくかのたいど

創作家の態度

夏目 漱石

Lesen Sie 創作家の態度 (そうさくかのたいど) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.224 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

昨日は雨が降った、今日は天気になった。雨が真で、天気が偽だとなると少し、天気が迷惑するように思われます。これを逆にして、それじゃ雨の方が偽だと云っても、雨の方が苦情を云うだろうと思います。だから大千世界の事実は、すでにその事実たるの点においてことごとく真なのであります。この事実は真だから好きだ、この事実は偽だから嫌だと、どうしても取捨はできない訳であります。真偽取捨の生ずる場合は、この客観の事相を写し取った作物そのものについてこそ云われべきものであります。詳しく云えば、傍観者がこの作物を自然そのものと比較するとき、もしくは甲の作と乙の作とを自然を標準として対照する時に始めて真偽ができ、取捨ができ、好悪が生ずるのであります。だから客観的態度で叙述した詩文には偽があるかも知れません、またあるはずであります。けれども客観的態度で向う世界には、偽は始めから存在しておらん、少なくとも真だけだとしなければ、最初から真の価値を認めないのと同様の結果に陥ります。だからいやしくも真を本位として筆をとる以上は好悪の念を挟む余地がない事になります。したがって取捨はないと一般に帰着致します。