Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうぶごと
勝負事
菊池 寛
Lesen Sie 勝負事 (しょうぶごと) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.952 Zeichen · 8 Bildschirme
むろん時々は勝ったこともあるのでしょうが、根が素人ですから、長い間には負け込んで、田畑を一町売り二町売り、とうとう千石に近かった田地を、みんな無くしてしまったそうです。おしまいには、賭博の資本にもことを欠いて、祖母の櫛や笄まで持ち出すようになったそうです。しまいには、住んでいる祖先伝来の家屋敷まで、人手に渡すようになってしまったのです。
が、祖父のこうした狂態や、それに関した逸話などはたくさんききましたが、たいてい忘れてしまいました。私が、今もなお忘れられないのは、祖父の晩年についての話です。
祖父が、本当に目が覚めて、ふっつりと賭博を止めたのは、六十を越してからだということです。それまでは、財産を一文なしにしてしまった後までも、まだ道楽が止められないで、それかといって大きい賭場には立ち回られないので、馬方や土方を相手の、小賭博まで、打つようになっていたそうです。それを、祖母やその頃二十五、六にもなっていた私の父が、涙を流して諫めても、どうしても止めなかったそうです。
が、祖父の道楽で、長年苦しめられた祖母が、死ぬ間際になって、手を合せながら、
『お前さんの代で、長い間続いていた勝島の家が、一文なしの水呑百姓になってしまったのも、わしゃ運だと諦めて、厭いはせんが、せめて死際に、お前さんから、賭博は一切打た