Japanische Klassiker mit Furigana
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くんしょうをもらうはなし
勲章を貰う話
菊池 寛
Lesen Sie 勲章を貰う話 (くんしょうをもらうはなし) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.721 Zeichen · 28 Bildschirme
彼は、廊下に吊るされた籠の中の、駒鳥の快い鳴き声を寝台の上でききながら、太公が彼に勲章をくれる晴れがましい情景を想像してみた。
イワノウィッチは、まったく得意であった。彼はのびやかな心持で寝台から下りると、真新しい軍服に着替えた。彼は久し振りに軍服を着たのであった。左の腕がないために、服の袖がだらりとしているのが淋しかった。が、それは、彼ののうのうとした心持を曇らすには足りなかった。彼は、病院の廊下を、大股でゆっくりと歩き始めた。ガラス戸越しに見える芝生には、朝の陽光がいっぱいに溢れていた。彼はこの時、ふと自分の所属連隊の副官のダシコフが、自分に勲章をくれるといい出したことを思い出した。が、本当は、ダシコフがくれたのではない、彼が自分の勲功で堂々と貰うのである。が、イワノウィッチは、心のうちで「俺に勲章をくれたのは、やはり副官のダシコフだ」と思った。どうしてダシコフが、彼に勲章を与えたか。それにはこんな話がある。
二
大学生から、従軍を志願して、士官候補生に採用されたイワノウィッチが、ワルシャワに到着したのは一九一五年の夏の初めであった。