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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばけいちょう

化銀杏

泉 鏡花

Lesen Sie 化銀杏 (ばけいちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.197 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

四

」

少年はそぞろに往時を追懐すらむ、慨然としたりけるが、

「不可いどころの騒じゃない、姉様を殺した奴だもの。」

お貞は太く感ぜし状にて、

「まあ。」

とそのうるみたる眼をりぬ。

「酷い人ね、何だッてまた姉様を殺したんだろうね。芳さんのお姉様なら、どんなにか優しい、佳い人だったろうにさ。」

「そりゃ、真実に僕を可愛がってくれたッちゃあないよ。今着ている衣服なんか、台なしになってるけれど、姉様がわざと縫って寄来したもんだから、大事にして着ているんだ。」

「そのせいで似合うのかねえ。」

とお貞は今更のごとく少年の可憐なる状ぞ瞻られける。水上芳之助は年紀十六、そのいう処、行う処、無邪気なれどもあどけなからず。辛苦のうちに生たちて浮世を知れる状見えつ。もののいいぶりはきはきして、齢のわりには大人びたり。

四

要なければここには省く。少年はお蓮といえりし渠の姉が、少き時配偶を誤りたるため、放蕩にして軽薄なる、その夫判事なにがしのために虐遇され、精神的に殺されて入水して果てたりし、一条の惨話を物語りつ。語は簡に、意は深く、最もものに同情を表して、動かされ易きお貞をして、悲痛の涙に咽ばしめたり。