Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ばけいちょう
化銀杏
泉 鏡花
Lesen Sie 化銀杏 (ばけいちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.197 Zeichen · 54 Bildschirme
七
何しろ、教場へ出て来ると、礼式もないで、突然、ボウルドに問題を書出して、
(何番、これを。)
といったきり椅子にかかッて、こう、少しうつむいて、肱をついて、黙っているッて。呼ばれた番号の奴は災難だ。大きに下稽古なんかして行かなかろうものなら、面くらって、(先生私には出来ません。)といってみても返事をしない。そのままうっちゃっておくもんだから、しまいにゃあ泣声で、(私には出来ません、先生々々。)と呼ぶと、顔も動さなけりゃ、見向きもしないで、(遣ってみるです。)というッきりで、取附島も何にもないと。それでも遣ってみても出来そうもない奴は、立ったり、居たり、ボウルドの前へ出ようとして中戻をしたり、愚図々々迷ついてる間に、柝が鳴って、時間が済むと、先生はそのまんまでフイと行ってしまうんだッて。そんな時あ問題を一つ見たばかりで、一時間まる遊び。」
七
「だから、西岡は何でも一方に超然として、考えていることがあるんだろう。えらい! という者もあるよ。」
お貞は「何の。」という顔色。
「考えてるッて、大方内のことばかり考えてて、何をしても手が附かないでいるんだろう。聞いて御覧、芳さんが来てからは、また考えようがいっそきびしいに相違ないから。