Japanische Klassiker mit Furigana
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けちょう
化鳥
泉 鏡花
Lesen Sie 化鳥 (けちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.872 Zeichen · 35 Bildschirme
大方今の紅雀のその姉さんだの、頬白のその兄さんだのであったろうと思われる。男だの、女だの、七八人寄って、たかって、猿にからかって、きゃあきゃあいわせて、わあわあ笑って、手を拍って、喝采して、おもしろがって、おかしがって、散々慰んで、そら菓子をやるワ、蜜柑を投げろ、餅をたべさすわって、皆でどっさり猿に御馳走をして、暗くなるとどやどやいっちまったんだ。で、じいさんをいたわってやったものは、ただの一人もなかったといいます。
あわれだとお思いなすって、母様がお銭を恵んで、肩掛を着せておやんなすったら、じいさん涙を落して拝んで喜びましたって、そうして、
(ああ、奥様、私は獣になりとうございます。あいら、皆畜生で、この猿めが夥間でござりましょう。それで、手前達の同類にものをくわせながら、人間一疋の私には目を懸けぬのでござります。)とそういってあたりを睨んだ、恐らくこのじいさんなら分るであろう、いや、分るまでもない、人が獣であることをいわないでも知っていようと、そういって、母様がお聞かせなすった。
うまいこと知ってるな、じいさん。じいさんと母様と私と三人だ。その時じいさんがそのまんまで控綱をそこン処の棒杭に縛りッ放しにして猿をうっちゃって行こうとしたので、供の女中が口を出して、どうするつもりだって聞いた。