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Japanische Klassiker mit Furigana

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ほっかいどうについてのいんしょう

北海道に就いての印象

有島 武郎

Lesen Sie 北海道に就いての印象 (ほっかいどうについてのいんしょう) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.701 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

而してその不思議な光は北極光の余翳であるのを略々確めることが出来た。北海道という処はそうした処だ。

私が学生々活をしていた頃には、米国風な広々とした札幌の道路のこゝかしこに林檎園があった。そこには屹度小さな小屋があって、誰でも五六銭を手にしてゆくと、二三人では喰い切れない程の林檎を、枝からもぎって籃に入れて持って来て喰べさせてくれた。白い粉の吹いたまゝな皮を衣物で押し拭って、丸かじりにしたその味は忘れられない。春になってそれらの園に林檎の花が一時に開くそのしみ/″\とした感じも忘れることが出来ない。

何処となく荒涼とした粗野な自由な感じ、それは生面の人を威脅するものではあるかも知れないけれども、住み慣れたものには捨て難い蠱惑だ。あすこに住まっていると自分というものがはっきりして来るかに思われる。艱難に対しての或る勇気が生れ出て来る。銘々が銘々の仕事を独力でやって行くのに或る促進を受ける。これは確かに北海道の住民の特異な気質となって現われているようだ。若しあすこの土地に人為上にもっと自由が許されていたならば、北海道の移住民は日本人という在来の典型に或る新しい寄与をしていたかも知れない。