Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
山神で、面竜のごとく、顔光ありて夜を照らす事昼に似たり、弘法大師に約して長くこの地を守る、大師その顔を写して、当社の竈戸殿に安置すと見ゆ。既に竜顔といえば鱗もあったるべく、秀郷に従うた竜二郎竜八は、この竜頭太に傚うて造り出されたものか、一八八三年版、ムラの『柬埔寨王国誌』二に、昔仏阿難を従え、一島に至り、トラクオト(両舌ある大蜥蜴)の棲める大樹下に、帝釈以下天竜八部を聚めて説法せし時、余食をトラクオトに与え、この蜥蜴はわが説法を聴いた功徳により、来世必ず一国の王とならん、しかしその国の人民、皆王の前身舌二枚ある蜥蜴たりし業報にかぶれ、いずれも不信実で、二枚舌使う者たるべしといったが、この予言通り、カンボジア人は不正直じゃと出づ。これは竜の子孫に鱗の遺伝どころか、両舌竜の後身に治めらるる国民全体までも、両舌の心性を伝染したのだ。『大摩里支菩薩経』に、〈※(「口+(糸+溥のつくり)」、第3水準1-15-28)酥枳竜口より二舌出づ、身弦線のごとし〉とあるのは、トラクオトなどより転出した物か、アリゾナのモキス人、カシュミルの竜種人など、竜蛇の子孫という民族所々にある、これらも昔は鱗あるといったのだろう。