Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
時代まで学者も竜実に世にありと信ぜり。ただし研究追々進みては、竜も身を人多き地に置き得ず、アルプス山中無人の境をその最後の潜処としたりしを、ジャク・バルメーンその妄を弁じてよりついに竜は全く想像で作られたものと判れり。これより前一五六四年死せるゲスネルの判断力、当時の学者輩に挺特せしも、なおその著『動物全誌』(ヒストリア・アニマリウス)に竜を載せたるにて、その頃竜の実在の信念深かりしを知るべしと。
フ氏曰く、竜の形状は最初より一定せず、カルジアのチャーマットは躯に鱗ありて四脚両翼を具せるに、エジプトのアポピとギリシア当初の竜は巨蛇に過ぎず。『新約全書』末篇に見えた竜は多頭を一身に戴き、シグルドが殺せしものは脚あり。欧州でも支那でも、竜の形状は多く現世全滅せる大蜥蜴類の遺骸を観て言い出したは疑いを容れず。支那や日本の竜は、空中を行くといえど翼なしと。
熊楠いわく、支那でも、古く黄帝の世に在った応竜は翼あった。また鄒陽の書に、〈蛟竜首を驤げ、翼を奮えばすなわち浮雲出流し、雲霧咸集まる〉とあれば、漢の世まで、常の竜も往々有翼としたので、『山海経』