Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 290.735 Zeichen · 566 Bildschirme
因って竜一人従してラの宅に近づくと、暫く待っておれ、我は先入って子供が汝を食わぬよう縛り付けて来るとて宅に入り太縄で子供を括り、今竜が見え次第大声でその竜肉を啖いたいと連呼けよと耳語いて出で、竜を呼び込むと右の通りで竜大いに周章て、袋を落し逃れた。途上狐に会って子細を話すと、痴けた事を言いなさんな、ラザルスごとき頓知奇の忰が何で怖かろう、われらなどはあの家に二羽ある鶏を、昨夜一羽平らげ、只今また一羽頂戴に罷り出るところだ、嘘と想うなら随いて来なせえといって、竜を自分の尾に括り付けてラの宅に近づく、ラこれを見て狐に向い、われ汝に竜を残らず伴れて来いと言ったに、一つしか伴れて来ぬかと呼ばわる。竜さては狐と共謀して、吾輩を食うつもりと合点し、急ぎ奔ると、きずられた狐は途上の石で微塵に砕けた。ラは最早竜来る患なければ、安心してかの袋の中の金で巨屋を立て、余生を安楽に暮したそうだ。竜をかかる愚鈍なものとしたのは、主として上述の川に落ちて死ぬほど、身重く動作緩慢なりなどいう方面から起っただろう。
一二一一年頃ジャーヴェ筆『皇上消閑録』を見ると、その頃既に仏国でも、竜は詰まらぬ