Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
大鳥大王に申さく、日来附き奉りたりつる梵士后を盗み奉りて逃れ侍りつるを、大王還りたもうまでと思いて防ぎ侍りつれども、梵士竜王の姿を現じてこの羽を蹴折りたりといいてついに死門に入りぬ。大王哀れと思して高嶺に掘り埋めて、梵士は竜王にてありけるという事を知って、南方に向って坐しましけるほどに、深山の中に無量百千万の猿集りて罵りける処へ坐しぬ。猿猴大王を見付けて悦んでいわく、我ら年来領する山を隣国より討ち取らんとするなり。明日午の時に軍定むべし、大王を以て大将とすべしという。大王思いがけぬところへ来りて悔しく思し召しながら、承りぬとて居たまいたりければ、弓矢をもて大王に奉れり。いうがごとく次の日の午の時ばかりに、池に藻靡きて数万の兵襲い来る。大王猿猴の勧めに依って弓を引いて敵に向いたもうに、弓勢人に勝れて臂背中に廻る。敵、大王の弓勢を見て箭を放たざる先に遁れぬ。猿猴ら大いに悦び、この喜びにはいかなる事をか成さんずるといいければ、大王告げて曰く、我れ年来の后を竜王に盗み取られたり。故に竜宮城に向って南方へ行くなり、と宣いければ、猿猴ら申さく、我らが存命偏に大王の力なり、いかでか、その恩を思い知らざらん、速やかに送り奉るべしとて、数万の猿猴大王に随って往き、南海の辺に到りければ、いたずらに日月を送るほどに、梵天帝釈