Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
それに附会して種々の奇譚が作られたのだと(『自然科学字彙』四巻八五頁)。予昔欧州へ韃靼から渡した植物羔を見しに、巧く人工を加えていかにも羊児ごとく仕上げあった。孔子が見たてふ※羊談もかようの物に基づいただろう。また『輟耕録』に漠北で羊の角を種えて能く兎の大きさの羊を生ず、食うに肥美しとある(『類函』四二六)。一六三八年アムステルダム板リンショテンの『航海記』一一二頁に、ゴア市の郊外マテヴァクワスなる土堤へ羊や牛の角を多く棄つる。これはインド人もとよりかかる物を嫌うが上に、スペインやポルトガルよりの来住人は、不貞の淫婦の夫を角生えたと罵り、近松の浄瑠璃に夫が不在中、妻が間男拵えたを知らずに、帰国早々知り合いより口上なしに苧麻を贈りて、門前へ積み上げたごとく、角を門前へ置かれたり、角や角の形を示さるるを妻が姦通しいる標示とする故、太く角を嫌うからだ。さてこの土堤に捨てられた角は、日数経て一掌、もしくはそれ已上長き根を石だらけの荒地に下す事、草木に異らず、他に例もなければ訳も別らず。千早振る神代も聞かぬ珍事なるを予しばしば目撃した。だからゴアの名物は間男持ちの女で角を切ってもまた根ざすと苦笑いながらの評判だとある。