Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

5

けだしこの人その起伏する長鰭を以て飛び翔ける事、世に伝うるバシリスク、また竜のごとくだろうと察したのだ。バシリスクはギリシア語バシレウス(王)より出た名で、冠を戴いた体がいかにも爬虫類の王者を想わせる(スミスの『希羅人伝神誌字彙』。サイツフェルトの『古典字彙』。『大英百科全書』それぞれの条。ウットの『博物図譜』。ボーンス文庫本ブラウンの『俗説弁惑』バシリスクの条)。

(大正十年五月、『太陽』二七ノ五)

「第1図 バシリスクス・アメリカヌス」のキャプション付きの図

第1図 バシリスクス・アメリカヌス

5

鶏を妖怪とする譚も少なからぬ。かつて『国華』に出た地獄の絵に、全身火燃え立ち居る大きな鶏が、猛勢に翅を鼓して罪人を焼き砕く怖ろしい所があった。これは鶏地獄でその委細は『起世因本経』三に出づ。英国デヴォンシャーの一僧、魔法に精しきが、留守中、その一僕、その室に入って机上に開いた一巻を半頁足らず読む内、天暗く暴風至り戸を吹き開けて、黒色の母鶏が雛を伴れて入り来り、初め尋常の大きさだったが、ようやく増して母鶏は牛大となる。僧は堂で説法しいたが、内に急用生じたとて罷め帰ると、鶏の高さ天井に届き居る。