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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

熊野地方の伝説に、那智の妖怪一ツタタラは毎も寺僧を取り食う。刑部左衛門これを討つ時、この怪鐘を頭に冒り戦う故矢中らず、わずかに一筋を余す。刑部左衛門最早矢尽きたりというて弓を抛り出すと、鐘を脱ぎ捨て飛び懸るを残る一筋で射殪した。この妖怪毎も山茶の木製の槌と、三足の鶏を使うたと。槌と鶏と怪を為す事、上述デンデンコロリの話にもあり、山茶の木の槌は化ける、また家に置けば病人絶えずとて熊野に今も忌む所あり、拙妻の麁族請川の須川甚助てふ豪家、昔八棟造りを建つるに、烟出しの広さ八畳敷、これに和布、ヒジキ、乾魚などを貯え、凶歳に村民を救うた。その大厦の天井裏で毎夜踊り廻る者あり。大工が天井張った時山茶の木の槌を忘れ遺せしが化けたという。

北欧の古雷神トールが巨鬼を平らぐるに用いた槌すなわち電は擲つごとに持ち主の手に還った由で、人その形を模して守りとし、また石斧をトールの槌として辟邪の功ありとした(マレの『北方考古篇』五章。一九一一年板ブリンケンベルヒの『宗教民俗上の雷器』八六頁已下)。アフリカのヨルバ人は雷神サンゴは堅いアヤン木で棍棒を作り用ゆという(レオナードの『下ナイジャーおよびその民族』