Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
つまり僧と豕を一視するの盛んなるより尊者を豕の守護尊としたらしい(『ノーツ・エンド・キーリス』十二輯第十一巻三一六頁。グベルナチス『動物譚原』二巻六頁。エチアンヌの『エロドト解嘲』二二章)。『小夜嵐』三に、ぶたのもしき坊主とあるは頼みにならぬ坊主で豕に関係なし。僧と豕について次の珍談あり。
十六世紀にナヴァル女王マーゲリットが書いた『エプタメロン』三四譚に述べたは、一夜灰色衣の托鉢僧二人グリップ村の屠家に宿り、その室と宿主夫婦の寝堂の間透き間多き故、臥ながら耳を欷だて聞きいると、嬶よ、明朝早く起しくれ、灰色坊主のうち一疋はよほど肥えているから殺して塩すると大儲けのはずと言う。この家に飼った豕を灰色坊主と名づけたと夢にも知らぬ二僧これを聞いて終夜眠らず、その一人甚だ肥満しいたのでてっきり自分は殺さるる、戸は鎖ざされたから夫婦の室を通らにゃ遁れず、何としたものと痩せた僧に囁くと、それよりこれが近道と、窓を開いて地に飛び下り友をも俟たずに逃げ去った。肥満僧続いて飛び出すはずみに体が重くて誤って落ち、片脚を損じて走り得ず。近くに豕箱あるを見付けて這い往き、戸を開くと大豕二頭突き出て去った。