Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
』二には、呪というはその実鬼神の名に過ぎず、その名を唱えらるると鬼神が害をなし得ぬとある。ちょうど夜這いに往って熊公じゃねえかと呼ばるると褌を捨てて敗亡するごとく、南無阿弥陀仏の大聖不動明王のと名号を唱えらるると、いかな悪人をも往生せしめ、難を救わにゃならぬ理窟だ。さればわが国史にも田道将軍の妻、形名君の妻と、夫の名のみ記して妻の名を欠き、中世、清少納言、相模、右近と父や夫や自分の官位で通って実名知れぬ才媛多い。仏領コンゴに姉妹の名を言い中てて両人とも娶り得た噺あるごとく(一八九八年板デンネットの『フィオート民俗記』四章)、女の実名を知ったら、その女を靡け得という旧信から起ったので、親の付けた名をうっかり夫と憑む人のほかに知らさなんだからだ。『扶桑列女伝』に、名妓八千代、諱は尊子、勝山、諱は張子など記しあるも、遊女の本名を洩らすと、彼はわが妻になる約束ある者など言い掛くる者が出るから、尊者の忌名と等しく隠した故、諱と書いたのだ。西洋でも人の妻を呼ぶにその夫の氏名に夫人号を添え用い、よほど親しい中でなければ本名を問うを無礼とする。支那では天子の諱を隠す余り、どう読むか判らぬ新字を拵えたさえある(一八九五年板、コックスの『民俗学入門』