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Japanische Klassiker mit Furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

コラサイと唄うたと出づ(英訳シーフネル『西蔵譚』三五三頁)。これに謝霊運『名山記』に〈下り飲み百臂相聯なる〉とあるを調合して、和漢に多き猿猴月を捉えんとする図が出来たのであろう。『法句譬喩経』三にいわく、愚なる猴王五百猴を率いて大海辺に至り、風が沫を吹き聚めて高さ数百丈となるを見、海中に雪山あり、そのうち快楽、甘果恣に口にすと聞いたが今日始めて見る、われまず往き視て果して楽しくば還らじ、楽しからずば来って汝らに告ぐべしとて、聚沫中に跳り込んで死んだと知らぬ猿ども、これはよほど楽しい所ゆえ留まって還らずと合点し、一々飛び入りて溺死したと。熱地の猴故雪山を楽土と心得たのだ。猿が猴智慧でその身を喪うた例は支那にもあり。『北史』に高昂の母が児を浴せしめんと沸かした湯を婢が置き去った後、猿が綱を外し児を鼎中に投じ爛れ死なしめたので、母が薪を村外に積ましめ、その婢と猿を焚殺したとある(『類函』四三一)。

一九〇八年板英国科学士会員ペッチグリウの『造化の意匠』巻二に、猴の心性について汎論した一章あって煩と簡との中を得居るからその大略を述べよう。すなわち猴類は人間に実用された事少しもなく、いまだかつて木を挽き、水を汲むなど、その開進に必要なる何らの役目を務めず、ただ時々飼われて娯楽の具に備わるの一途あるのみ。