Japanische Klassiker mit Furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lesen Sie 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 251.906 Zeichen · 495 Bildschirme
宣王もし牛は死を恐れ、羊は死を喜ぶ故に易えよと言われしならば、その由を説かるべきにその説なきをかく言わば童蒙をしてかえって迷いを生ぜしむべきにやと(『古今要覧稿』五三一巻末)。
仏経に人間が無常を眼前に控えながら何とも思わぬを、牛が朋輩の殺さるるを見ながら平気で遊戯するに比しあれど、ロメーンズの『動物智慧編』に牛が屠場に入りて、他の牛の殺され剥がるる次第を目撃し、仔細を理解して恐懼し、同感する状著しく、ほとんど人と異ならざる心性あるを示す由を記し、ただし牛に随って感じに多少鋭鈍の差があると注した。予在外中しばしば屠場近く住み、多くの牛が一列に歩んで殺されに往くとて交互哀鳴するを窓下に見聞して、転た惨傷に勝えなんだ。また山羊は知らず、綿羊が殺され割かるるを毎度見たが、一声を発せず、さしたる顛倒騒ぎもせず、こんな静かな往生はないと感じた。『経律異相』四九に羊鳴地獄の受罪衆生は、苦痛身を切り声を挙げんとしても舌能く転ぜず、直ちに羊鳴のごとしと見え、ラッツェルの『人類史』にアフリカのズールー人新たに巫となる者、牛や山羊その他諸獣を殺せど、綿羊は殺されても叫ばぬ故、殺さぬと出づ。