Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよこ
千世子
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子 (ちよこ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 83.104 Zeichen · 164 Bildschirme
時に一番みっともない、めったにないほどのみっともなさを見せてくれたんですもの」
「その方が尊いんですよ。この女にすてられればこっちの女、こっちの女がだめならあっち――そんなにすさんでしまう人だってありますもの――男なんてまして女ほどそういう事に対しての刑罰は重くないんですものねえ。貴方がそれをすっかり忘れてしまって、皆の安心する様に結婚でもなさりゃあなおようござんさね。そんな事が一度位あるのもやたらに女にだまされない様になりますからねえ」
「私が若し一緒になる人なら、私がどうしても欲しいと思う様な人があった時のはなしです、それまで私は独りで書生の生活をして居る方がいいんです」
「でも若い人同志がお互にいいと思いあっても間違いがありやすうござんすものねえ、何にでも感情が先立つ頃なんだから……」
「それでも二人ともが真面目で、それこそ手なべさげてもと云うほどだったらその方がどんなにかお互に幸福でしょう」
千世子はフイと横槍を入れて二人の顔を見くらべた。
「でもサ、世の中が進むと何から何まで妙に進んでしまうんだネ。私達の娘の時代は母親と議論をする事なんかは思いもよらない事だったんだけど、どうもお前はあぶなっかしい人間だよ、たしかに」