Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちどり
千鳥
鈴木 三重吉
Lesen Sie 千鳥 (ちどり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.951 Zeichen · 41 Bildschirme
「そうでございますってね。小母さんは毎日あなたの事ばかり案じていらっしゃるんですよ。今度またこちらへお出でになることになりましてから、どんなにお喜びでしたかしれません。……考えると不思議な御縁ですわね」
「妙なものですね。この夏はどうしたことからでしたか、ふとこちらへ避暑に来る気になったんですが、――私はあまり人のざわつくところは厭だもんですから。――その代り宿屋なんぞのないということははじめから承知の上なんでしたけれど、さあ、船から上ってそこらの家へ頼んでみると、はたしてみんな断ってしまうでしょう。困ったんですよ」
婦人は微笑む。
「それでしかたがないもんだから、とうとのこのこ役場へやって行ったんでした。くるくる坊主ですねここの村長は」
「ええ、ほほほ」
「そしたらあの人が親切に心配してくれたんです」
「そしてここの小母さんに、私は母というものがないんだから、こんな家へ置いてもらったらいいのですがって、そうおっしゃったのですってね」
「そうでしたかなあ。とにかく小母さんを一と目見るとから、何かしら懐しくなったんです」
「そんなにおっしゃったものですから、小母さんもしおらしい方だと思って、お世話をする気になったんですって」