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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつかたらんとするせいねんにあたう

半自叙伝

菊池 寛

Lesen Sie 半自叙伝 (しょうせつかたらんとするせいねんにあたう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.766 Zeichen · 19 Bildschirme

Aozora Bunko

尤も、遊戯として、文芸に親しむ人や、或は又、趣味として、これを愛する人達は、よし十七八で小説を書こうが、二十歳で創作をしようが、それはその人の勝手である。苟くも、本当に小説家になろうとする者は、須く隠忍自重して、よく頭を養い、よく眼をこやし、満を持して放たないという覚悟がなければならない。

僕なんかも、始めて小説というものを書いたのは、二十八の年だ。それまでは、小説といったものは全く一つも書いたことはない。紙に向って小説を書く練習なんか、少しも要らないのだ。

とにかく、自分が、書きたいこと、発表したいもの、また発表して価値のあるもの、そういうものが、頭に出来た時には、表現の形は、恰も、影の形に従うが如く、自然と出て来るものだ。

そこで、いわゆる小説を書くには、小手先の技巧なんかは、何んにも要らないのだ。短篇なんかをちょっとうまく纏める技巧、そんなものは、これからは何の役にも立たない。

これほど、文芸が発達して来て、小説が盛んに読まれている以上、相当に文学の才のある人は、誰でもうまく書くと思う。

そんなら、何処で勝つかと言えば、技巧の中に匿された人生観、哲学で、自分を見せて行くより、しようがないと思う。