Japanische Klassiker mit Furigana
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なんとうたん
南島譚
Lesen Sie 南島譚 (なんとうたん) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.401 Zeichen · 15 Bildschirme
もう二三日も立てば或いは操を立て通し切れなかったかも知れないとも言った。
妻があれ程淫奔で、娼婦が斯くも貞淑だという事実は、卑屈なギラ・コシサンにも竟に妻の暴虐に対する叛逆を思い立たせた。以前の壮烈な恋喧嘩の結果を見れば、優しく強いリメイがついている限り、幾らエビルが攻寄せて来ても恐れることはない。今迄之に思い到らず、愚図愚図とあの猛獣の窟から逃出さなかったとは、何という愚かなことだったか!
「逃げよう。」と彼は言った。此の際にもまだ逃げるなどという臆病な言い方を彼は用いた。「逃げよう。お前の村へ。」
丁度、モゴルの契約期間も満期になる頃だったので、リメイも彼を伴っての帰村を承知した。二人は篝火のまわりに踊り狂う村人達の目を避け手を携えて間道から浜に出ると、先程繋いでおいた独木舟に乗り、夜の海に浮かび出た。
翌朝白々明けに舟はリメイの故郷アルモノグイに着いた。二人はリメイの親の家に行き、其処で結婚した。程経て、例のカヤンガル出来の舞踊台を村の衆に披露し、旁々盛大な夫婦固めの式を挙げたことは言う迄もない。
一方、エビルは、夫がまだカヤンガルで舞踊台の出来上りを待っているとのみ思って、日夜数人の未婚の青年を集めて痴情に耽っていた。