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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんきょくき

南極記

久生 十蘭

Lesen Sie 南極記 (なんきょくき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.753 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

明日、極点を一瞥したら、出来るだけ急いで帰ることだ。終日、いろいろと思い耽ける。帰りの旅行は、たぶん辛いものになるだろう。果して、うまくいくだろうか?」

一月十八日、極地点に着いたところで、ただ一行、こんなふうに書いている。

「おお、神よ、実に恐ろしい土地です」

スコット隊五名の凍死体は、八カ月後に発見された。五個の死体は氷にとじられて石塚のように固くなっていた。スコットは寝袋の垂れをはねのけ、最も信頼していたウィルソン博士の胸に片手を載せたまま死んでいた。三月二十九日の日記には、「神よ、同僚を助けたまえ」とあった。

ケンブリッジ大学のスコット極地問題研究所の拱門の上に、つぎのような言葉が彫りつけられてある。

地の果てを索ね明さんとして

そこにて秘められたる神の面を見たり

探検とは、そもそもどういうことをいうのだろう。「恐ろしい土地」へ身を挺して入りこみ、絶苦の艱難を凌ぎ、全世界の地理学者に知られていないようなことを、驚くべき距離の奥からひきずりだしてくる。極地探検隊の運命を、ポォが「南極洋」でうたっている。無限にひろがる大氷原、その上に、雲、風、霧、雪などの入乱れた狂おしい景色。