Japanische Klassiker mit Furigana
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なんばんひわもりうこんまる
南蛮秘話森右近丸
国枝 史郎
Lesen Sie 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.869 Zeichen · 112 Bildschirme
ような、物々しい名をつけたまでで、特別の境地ではなかったのである。つまり自然を利用した、一個の広い砦なのであった。
その頭は何という女か? 唐姫という女である。その唐姫とは何物であるか? 織田信長に滅ぼされたところの、某大名の息女なのである。で、父の仇を討とうがため、すなわち信長を討とうがため、都近くのそんな所へ、そのような自然的砦を設け、旧の家臣を庭師風に仕立て、一緒に住んで虎視眈々、様子を窺っていたのである。
で、ここは処女造庭境の神明づくりの社の前である。
二人の男女が縛られて、大地の上に据えられている。
猪右衛門とそうして玄女である。
森右近丸に追いかけられ、処女造庭境まで逃げて来て、処女造庭境の人達に、捉えられて縛られてしまったのである。
ところで今はいつかというに、民弥が南蛮寺へ入り込んだ、そのおんなじ夜なのである。
「いつ迄縛って置くのだろう。どうにもこうにもやりきれないなあ」こう云ったのは猪右衛門。
「ほんとにほんとにどうする気だろう」こう云ったのは玄女である。
「とうとう人形も取られてしまった」
「犬さんが骨を折りまして、鷹さんに取られたというものさ」