Japanische Klassiker mit Furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme
」
変に調子がきびしかったので、周平は呆気にとられてしまった。何が保子の気に障ったのか、彼にはどうしても合点がいかなかった。彼はただ黙って、彼女の顔を見ていた。
周平が黙ってるのを見て、保子は止めを刺すようにずばりと云ってのけた。
「あなたが気持の上で嘘をついたり、変な他人行儀をしたりするんなら、私の方からもそうしてあげるわ。」
何という無茶な云い方だろう、と周平は思った。と共に、それが何だか嬉しくもあった。然し黙ってるのも余りに意気地がなかった。相手の考えにはおかまいなしに、自分の思う所だけを云ってしまわなければ承知しないというような、保子の一徹な眼の光りから、周平は視線を外らしながら、種々に弁解し始めた。――今迄十円だったのが、今度俄に二十円になっていて、而も一言の断りもない以上は、勘定の誤りかも知れないと考えるのは至当であること、金銭問題を口にするのは固より嫌いではあるが、それを口実にして不当の利得を着服するのは、人格的に下劣な行いであること、一言の断りさえあれば、その好意を喜んで受けるだけの雅量はあること、受けるものなら正当に受け、受けてならないものなら立派に返すのが、本当だと思ってること、そういう自分の行為を非難されるわけはないこと、などを彼は廻りくどい調子で説いた。