Japanische Klassiker mit Furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme
それでも横田さんはああいう人だから、自分自身を一歩高い所へ置いて考えた末、保子さんの選択に任せるの外はないと結論したのだ。これは横田さんの人格者たる所以でもあるし、また一方からいえば、聡明なる所以でもあるのだ。なぜかって、保子さんの選択は初めから分りきってる。既に二人の間は、両方の親の了解もあるし、互の気持も進んでるし、それに、吉川さんの家は零落していたものだ。吉川さんは、詩人的素質を備えた天才肌の人だったそうだが、貧乏な天才詩人というものは、恋人にはいいか知れないが、良人としては不向きだね。人間に何となくどっしりした所のある横田さんとは、少し均衡がとれない。どの点から考えて見ても、保子さんは横田さんを選ぶにきまってる。
「所が、保子さんはなかなかその選択を与えなかったのだ。そして、二人に向って或る問いを発したものだ、あなたは私を恋人として愛するのか、もしくは良人として愛するのかって」
村田はそこで言葉を切って、周平の顔を覗き込んだ。周平は変な気がしてきた。
「本当の話なのか。」と彼は尋ねた。
「本当だとも。そこが如何にも奥さんらしいじゃないか。」
周平は黙って村田の顔を見返した。