Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんこう

反抗

豊島 与志雄

Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme

Aozora Bunko

これまで書いてくると、手先が震えて止まない。胸糞の悪い頭痛がする。※(「臣+頁」、第4水準2-92-25)の筋肉がぴくぴくする。

十月二十四日――日の光りを見てると、頭がくらくらする。物の匂いがいやに鼻につく。平素は気がつかなかったが、電車の響きがうるさく聞えてくる。

十月二十五日――視力が少しも弱らない。日記をくると、二十日に服薬したきりである。いつもは大抵、二三日で薬の効果は消えるものだが、こう四五日も持続することは珍らしい。呼吸が非常に楽で、脈搏は弱いけれど強い。

少し不安になる。或は中毒の前駆期ではないかと思う。暫く薬を止さなければいけない。

十月二十七日――夜、書物を読んでみたが、どうもよく頭にはいらない。頭のしんに石でもつまったような心地。虫の声が耳について煩い。煩い余りに、ぼんやり聞くともなく聞いていると、階下で低い話声がする。Y子の声のようだ。そんな筈はないと思っても、どうしてもY子らしい。余り不思議なので、遂に堪りかねて降りていった。母が一人でぽつねんと針仕事をしている。誰か来てはいなかったのですかと聞くと、母は妙な顔をして誰も来ないと答える。