Japanische Klassiker mit Furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme
そのままで、静に時がたっていった。周平はくるりと寝返りをしたが、次にはぱっとはね起きた。起きてから、どうしていいか分らなくなった。縁側に出て呼吸してみた。後ろからじっと眺めてる保子の眼に、気持を囚えられて仕方がなかった。どうにでもなれという気でふり向いてみた。
「もう起きてもいい時よ」と保子は静かな調子で云った。「余り寝坊してるから、いろんなことを考えていけないんだわ。顔でも洗ってごらんなさい。気がさっぱりするかも知れないわ。」
「ええ」と周平は機械的に返辞をした。
保子は彼の眼の中をじっと覗き込んで、それから立ち上って、黙って階下へ下りていった。手に空気枕を持っていた。
周平はその後姿を、見ぬようにして見送りながら、ぼんやり立ちつくしていた。彼女の姿が消えると、怪しく胸が騒いできた。そして布団の上に身を投げ出した。
開け放した縁側から、暖い日の光りが室内に射し込んでいた。彼は長い間その光りに浴した。額のねっとりした汗が乾いて、何もかもが空しく思われてきた。一抹の影も含まない澄みきった大空が、寂しく静まり返っていた。その懐に周平は自分自身を投げ出した。