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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんせいのぶんがくげんじものがたり

反省の文学源氏物語

折口 信夫

Lesen Sie 反省の文学源氏物語 (はんせいのぶんがくげんじものがたり) von 折口 信夫 (おりくちしのぶ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.037 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

源氏物語の作者にも、勿論そうした部分が十分に認められる。寧此力が異常にはたらいている為に、ああした遥かなと言っても遥か過ぎる時代に、あれだけの作物が出来たのだと言うことが出来る。

我々が此物語を読むについて、も一つ考えてみなければならぬ事がある。作家が小説を書く場合には、予め、どう言う事を書こう、それにはどう言うてまを持って来なければならぬと心に決めてかかる訣である。

所が譬えば大石内蔵介を主人公として書こうとするのに、彼が京都でどんな生活をしていたとか、討入りの前日に何をしたとか書いている小説があるとする。思いがけない解説を聞いて読者は此が小説の本領だと思う。知性の勝った読者の殖えた時代には、そうなるのは当りまえである。だが本とうは作者自身の考えで内蔵介の生活を設定して、作者の考えた型へ内蔵介を入れてしまう事になるのである。そうしたものが、小説として価値のある作品だと考えられ易いが、此はよく考えてみなければならぬ問題である。源氏物語を書くのに、作者は何を書こうとしたかと言うと、源氏が一生に行った事にあるのではない。源氏の生活の中から、作者が好みのままに選択して、こう言う生活をした人に書こうという風に、或偏向を持った目的に源氏が生きて行っているように書かれたと思うのは、どうかと思う。